(。´・ω・)? 中央財経委員会で示された矛盾だらけのゴール
習近平が「共同裕福」の旗を振り始めた!共産主義の最終目標である「共同裕福」を達成するために、誰を犠牲にするのか?
Harano Times 2021/08/20
皆さん、こんにちは。8月17日、中国で第10回目の中央財経委員会の会議が開かれて、習近平は委員会の委員長として、その会議の司会をしました。
この会議のテーマは2つ。1つは中国の共同裕福を進める事と、金融危機を防ぐ仕事を強化する事です。
その会議で出た話の中で今注目を集めているポイントは
高収入に対する規範と調整の強化
合法な収入の保護
高すぎる収入を合理的に調整
高収入の人と企業の社会への貢献の奨励
合理性がない収入の整理
収入分配の秩序の整理
違法収入の取締
知的財産の保護
合法な収益の保護
資本の健康的な発展の促進です。
その会議で出た話の中で、最も注目を集めているポイントは何かというと、「共同裕福」です。
中国、又は世界の歴史を見ると、共同裕福という事は、必ず失敗で終わりますし、場合によって、深刻な災害になってしまいます。
でも、習近平は又、中国を共同裕福の社会に導く事を考えています。習近平はその会議の中で、一部の人が先に裕福になる事は良いが、でも一部の人だけが裕福になるのはイケナイと言いました。
この一部の人が先に裕福になるという言い方をしたのは鄧小平です。彼が改革開放を始めて、市場経済を中国に導入する事を決めた時に、一部の人が先に裕福になる事を許して、その一部の人が他の人をリードして、一緒に裕福になって、最終的に共同裕福の社会主義の国を創る目標を立てていました。
又、それは社会主義の初期段階での問題ですと言っていました。それは鄧小平が資本主義を中国に導入する時の言い訳の1つに過ぎないです。
中国の社会で、何か不平等な事があれば、特に経済面で不平等な事があれば、今は社会主義の初期段階だから仕方がないという言い方をよく使います。
習近平は中国のお金持ちの収入を調整する話をしています。では中国で、最もお金持ちの人は誰かという問題が出てきます。
私たちが見ているアリババのトップ、ジャックマー等の大企業の創始者や、経営者はかなりお金持ちですが、でも、彼等は本当のお金持ちではなく、フロント側に立つ代表に過ぎないです。
本当にお金を持っているのは、中国共産党の上層部です。彼等は色んな手段を使って、大量の富を自分のモノにしています。
習近平は中国で共同裕福を実現させる為に共産党上層部の資産に手を出すかというと、少なくとも、自分側の人の資産に手を出す筈がないです。
中国共産党の上層部の一部の人は腐敗という名義で習近平にやられました。勿論、それらの上層部が降ろされた本当の理由は腐敗ではなく、彼等は習近平の政敵だったからです。その時に没収された資産は何処へ行ったのかも分からないです。
ですので、習近平が共同裕福を実現させる為に、誰のポケットからお金wぉ吸い取るかという問題が出てきます。
習近平はその会議で、共同裕福を実現させる為の3つの手段を出しました。
それは税収、社会福利と、移転収支です。習近平が出した目標は両極が少なく、中間が多い、オリーブ型の社会構造を構築する事です。
つまり社会の主体は中流階層である事です。これはアメリカがWTOに加盟する前の社会構造になります。
社会の主体は中流階層で、彼らには安定的な収入があって、裕福な生活を送っている。又、保守的な信仰を持っていて、社会の安定を守る人です。
この前、中国の総理、李克強は中国の6億人の月収は千人民元、日本円でいうと1万7千円位ですと言っていました。日本の人口のほぼ6倍の人、中国の人口の半分の月収は月1万7千円しか無いとなると、その国が裕福で安定しているとは考え辛いです。
中国のジニ係数は0.7に近いと言われています。ジニ係数は社会の不平等さを計る指標で、0というのは収入が完全に平等になっている社会で、1というのは1世帯が社会全体の富を持っている事になります。
0.3前後は許容範囲で、0.4を超えると、社会の安定が悪くなって、0.6を超えると、極端に不公平と言われています。
中国は0.7に近づいていても、問題がない理由は、中共の暴力機関の強力なコントロールがあるからです。
詳しく調べていないんですが、日本のジニ係数を調べると、パッと出てきたデータは約0.34です。中国という社会主義国家と比べると遥かに平等です。
習近平はオリーブ型を目指すと言っていますが現状の中国はエッフェルタワー型と言われています。では、習近平が出した手段は有効なのかについて考えてみます。
先ず、税収と社会福祉の話をすると、中国の企業の税率を世界レベルで見る場合は、非常に高いとは言えないです。しかし地方政府は収入を増やす為に、様々な言い訳を付けて、費用を集める事が多いし、企業側も、その環境の中で経営する為に、賄賂をせざるを得ない事が多いです。
つまり税収以外の部分での出費が多いので、かなり負担がある事が分かります。既に重い企業の税金を上げると企業の経済活動に悪影響を与える事になります。
又、中国共産党の上層部は沢山の資産を持っていますが、彼等はその資産を隠し持ちしているので、税金を払っているワケが無いです。
つまり、これから増税するとなると、中国の上層部がバックに付いていない中国の企業と普段から税金を払っている一般国民になります。
普通の国では、裕福な人から税金を集めて、貧しい人に分配します。しかし中国の場合は、普通の中国人、貧しい中国人から税金を集めて、お金も社会資源も持っている中国共産党の上層部の福利に使われます。
勿論、貧しい人にも分配されますが、その額はしれています。習近平は今度、第3次の所得分配についても話をしました。
これは普段、あんまり聞かない言い方になりますので、簡単に説明すると、第1次の所得分配は、人が労働、資本、土地等の生産要素によって得た収入です。
この第1次分配は不平等になり易いです。再分配とも言われている第2次分配は、税金による社会福祉等です。第3次分配は道徳の力で、個人の意向による寄付で、裕福な人のお金が貧乏な人、又は必要とする産業に流れる事です。
この第3次分配の特徴は個人の意向に基づく事です。ですので、政府が第3次分配の話をあんまりしないんですね。
普通の国では、この部分の仕事は、政府ではなく、NGOがやっています。その会議ででた話の中で、しかし中国政府はNGOを厳しく制限していますので、第3次分配の効率があんまりにも悪いです。
中国で寄付をするとなると、中国の赤十字会に寄付する事がメインになります。しかし、中国の赤十字会は何度も汚職問題を出していますので、信頼を失っています。
それ以外、多くの国で寄付をすると税金が優遇される事がありますが、中国ではその様な制度はありません。
もう1つ、とても重要なポイントは、中国での寄付の多くは個人の意向ではなく、半強制、又は、強制の方が多いです。
習近平が第3次分配という話を正式に出した事で、これから地方政府主導で、半強制、又は強制の寄付が増える事になります。寄付は人の意向ではなく、政府の主導で行われる場合は、それは寄付ではなく、税金になります。
又、それは、法律に依って決められた税金では無いので、強盗と同じです。習近平が共同裕福の目標を出した以上、これから民間企業や中流階層の負担が増える事は間違いないです。
パスポートもコントロールされ、逃げ場も制限された企業や中流階層は、これからやられるかもしれません。
冒頭で皆さんに紹介しました、その会議で出た、長々と並べた言い方を見れば分かりますが、シッカリした基準が設定されていないし、お互い矛盾する部分もあります。
高収入の基準は何か?
高過ぎる基準は何か?
合理的な収入と、合法な収入の違いは何か?
等について、説明をしていないです。
合法な収入でも、高い収入があります。この高収入は又、再調整されると矛盾が生まれます。つまり習近平は共産党が今迄よく使ってきた、基準を曖昧にして、実際にその政策を実行する時に、自分の需要に合わせて調整する可能性を残しています。
又、習近平はオリーブ型の収入の構造を創ると言っていますが、この構造は、今の中国で創れないだけではなく、習近平の本音では創りたくない筈です。
当時、アメリカを初めとする国際社会が中国を国際社会に入れた1つの理由は、中国が国際社会に入って、中国人の収入が増えて、中流階層が増えれば、自然と民主主義を求める様になると考えていたからです。
しかし現実は、中国の経済は確かに成長しました。でも、その経済成長の成果の大半は中国共産党が中国で強いコントロールを行う為の資源になったし、富の大半は中国共産党上層部に流れました。
もし、本当に、中国13億人位の大半が中流階層になって、中国で強い階層が生まれると、逆に、中国共産党の脅威になります。
つまり習近平は自分が実現したくない筈のオリーブ型の社会構造を創るという理由で、中国社会で富の再分配を行う事は、結局、社会の富を分配する権力を握って、自分と自分の側近が富をコントロールする図式を作っている可能性が高いです。
それ以外に、中国が今の経済成長を手に入れた理由は、中国共産党が実施した改革開放の政策だと言われています。
でも、もっと深く見れば分かりますが、改革開放が中国の経済を成長させたワケではなく、改革開放した後に、中国が手に入れたモノが中国の経済を成長させました。
先進国の制度、技術、資金、人材等が中国に入った後に中国の経済が成長し始め、WTOに加入して世界のマーケットに入った後に、中国の経済が成長して、今の地位を獲得する事が出来ました。
つまり、中国共産党が中国の中に引きこもって、いくら政策を出して、今の成果を入手出来たわけがないです。世界と融合しないといけないです。
でも。今の中国共産党を見ると、中国共産党は国際社会の主流と反対方向に走っているし、主流の国際社会と衝突を起こしています。この状況の中で、中国の経済が更に成長すると考え辛いです。
中国の統計局が7月の経済指標を公開しました。その結果は悲観的な予測よりも悪かったです。中国の経済学者は、中国の経済は衰退に向けて進んでいると判断しています。
それと同時に、アメリカも第2期の経済指標を公開しました。アメリカの成長率は12.2%で、中国の7.9%の成長率を超えました。中国の元々あんまり良くなかった経済状況にコロナがあって、経済の落ち込みが激しいです。
アメリカの方では、ワクチンの接種が或る程度進んでおり、社会の経済活動も徐々に回復していますので、この背景でアメリカの経済成長率は中国を超えました。
又、中国は、再度厳しいロックダウン政策に戻りましたので、これから中国経済が急回復すると、なかなか見込めないです。
中国の失業問題は既に厳しくなっていますので、もしこの状況が更に継続すると、失業問題が更に深刻になって、中国社会の安定に影響が出ます。
この様な重要な会議の中で、中国の経済を更に成長させて、中国経済というケーキを大きくする話をするのではなく、今、中国にある富を再分配するという話が出た事から、中国の経済がこれ以上成長出来ない。
しかし失業問題も根本的に改善出来ないという事に気付いたかもしれません。だから今、社会に存在する富を再分配して、社会の安定を維持する必要が出てきます。
経済の成長が無いと、共同裕福ではなく、共同貧困になります。習近平は会議で、「貧困が社会主義ではない」と言いました。それは正しいです。
何故なら、貧困が社会主義ではなく、共同が社会主義です。共産党が共同裕福と言った場合、その重心は共同にあって、裕福ではないです。ですので、経済発展の妨げにしかならない共産党の統制では最終的に共同貧困になります。
鄧小平は当時、一部の人が先に裕福になる事を許すと言っていました。此処で許すという言い方から分かるのは、国民に選択する権利が無いです。
共産党が許せば裕福になれる。許さなければ、共同裕福という目標に向けて走って、最終的に共同貧困になります。
今回のこの会議の内容が、これからどう実行されていくいのかを引き続き注視して、又、皆さんに紹介していきたいと思います。
これからもこの様な話をしていきますので、ご興味のある方は、是非、フォロー、コメント、拡散をお願いします。では、又、次回、お会いしましょう。
共同富裕を実現へ
2018-11-06 | 来源:中国網日本語版
共同富裕は中国の特色ある社会主義の根本的原則だ。まさに鄧小平氏が言った「社会主義の特徴は貧乏ではなく裕福だということだが、この裕福とは人民の共同富裕だ」のようだ。
江沢民氏は、効率性と公平性の両立をはかり、社会主義現代化建設の全段階で広範な人民大衆が改革発展の成果を共有するようにさせなければならないと強調した。
胡錦濤氏は人間本位と科学的発展を際立たせ、社会の公平により注目した。
習近平総書記は、貧困撲滅、民生の改善、徐々に共同富裕を実現することは社会主義の本質的な要求で、われわれの重要な使命だと強調した。
「小康社会の全面的完成は一人も欠けてはならず、共同富裕の道は一人も脱落してはならない」。共同富裕とは、全人民が勤勉な労働と助け合いにより最終的に衣食共に満ち足りた生活レベルに達することだ。
中国は人口が多く大地が広い。共同富裕は同時に富裕になるのではなく、一部の人や地域が先に裕福になり、彼らが後から裕福になる者を助け、徐々に共同富裕を実現することだ。
中国は社会主義の基本経済制度と分配制度を堅持し、国民収入分配の枠組みを調整し、分配調節の力強さを強め、収入分配の差が比較的大きいという問題の解決に力を入れ、全人民が発展の成果をより多くより公平に共有し、共同富裕の方向に向かって着実に前進するようにさせる。
2018-11-06 | 来源:中国網日本語版
共同富裕は中国の特色ある社会主義の根本的原則だ。まさに鄧小平氏が言った「社会主義の特徴は貧乏ではなく裕福だということだが、この裕福とは人民の共同富裕だ」のようだ。
江沢民氏は、効率性と公平性の両立をはかり、社会主義現代化建設の全段階で広範な人民大衆が改革発展の成果を共有するようにさせなければならないと強調した。
胡錦濤氏は人間本位と科学的発展を際立たせ、社会の公平により注目した。
習近平総書記は、貧困撲滅、民生の改善、徐々に共同富裕を実現することは社会主義の本質的な要求で、われわれの重要な使命だと強調した。
「小康社会の全面的完成は一人も欠けてはならず、共同富裕の道は一人も脱落してはならない」。共同富裕とは、全人民が勤勉な労働と助け合いにより最終的に衣食共に満ち足りた生活レベルに達することだ。
中国は人口が多く大地が広い。共同富裕は同時に富裕になるのではなく、一部の人や地域が先に裕福になり、彼らが後から裕福になる者を助け、徐々に共同富裕を実現することだ。
中国は社会主義の基本経済制度と分配制度を堅持し、国民収入分配の枠組みを調整し、分配調節の力強さを強め、収入分配の差が比較的大きいという問題の解決に力を入れ、全人民が発展の成果をより多くより公平に共有し、共同富裕の方向に向かって着実に前進するようにさせる。
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