解雇の嵐◆教育業界、不動産業界、建設業界、エネルギー業界…そして裾野が広い流通超大手ウォールマートのインドシフト…益々深刻化する失業問題

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失業がまた深刻化になるのか?
世界最大手、米国小売業者、中国からサプライチェーンの撤退、
調整の布石を打ち始める、
その影響はこの会社だけにとどまらない理由、中国のマーケッ

Harano Times 2021/10/13



皆さん、こんにちは。10月9日ウォールマートは突然グローバールサプライヤー支援チームをインドに移す事をアナウンスして、それは発表と同時に即有効となりました。

それと同時にウォールマートはインドから100億ドル分のインド産の製品を購入する事を約束しました。勿論、この額はそこ迄大きくはありません。

ウォールマートの内部の通告はサプライヤー支援チームの変更通知です。ここではチームという言い方を使っていますが、実はそのサプライヤー支援部門の事になります。これからは原文の通りチームという言い方を使います。

その内容を簡単に紹介しますと、ウォールマートのサプライヤー支援チームはグローバルサプライヤーの協力を促進し、サプライヤー再建の向上に専念している。我々は喜んでサプライヤー支援チームを中国からインドへ移転し、即日有効である事をお知らせする。こらからもサプライヤーの支援を継続すると言って、その後に具体的な変動について説明をしました。

1.サプライヤーの支援電話番号は中国深圳の電話番号からインドの電話番号に切り替えました。

2つ目は営業時間の延長通知です。

3点目は支援電話は英語のサポートのみになる。中国からインドに変わると、英語だけになるのは当たり前ですが、そうなると今ウォールマート向けに直接輸出をしている中国の中小企業の業務に一部支障が出る可能性もあります。

ウォールマートのサプライヤーは基本中国に集中しています。又、そのサプライヤーは中国の珠江(シュコウ)デルタに集中していますので、元々ウォールマートはサプライヤー支援チームを広州か深圳に置く事を検討した後、ウォールマートの深圳にある本社に置く事になりました。

今回、このサプライヤー支援チームを中国からインドに変える事は重要な戦略変更になります。この戦略の中心は、ウォールマートは自分のサプライチェーンの一部を中国から他の国へ移す事です。その中でインドが主要な役割を担う可能性が高いです。

もしこの事を米中関係の中に置いて考えると、これは看過する事が出来ないシグナルです。これはアメリカの企業が自分のサプライチェーンの調整をしている事になります。

サプライチェーンを決めるのは注文、オーダーです。その注文を何処に出すか次第でサプライチェーンが何処を中心にして構築するかも決まってきます。

過去を見れば分かりますが、当時多くの外資企業は中国のメーカーに商品生産の注文をする様になったので、中国が世界工場になりました。

中国に出す注文が他の国に移り始めた時、サプライチェーンも中国から他の所に移る事になります。当時、ウォールマートがサプライチェーン支援チームを深圳に設置した時、中国でサプライチェーンを構築する事に貢献しましたので、今回そのチームをインドに移す事は、同じく中国以外のエリアでサプライチェーンを構築する事に貢献する事になります。

ウォールマートの去年の売上高は5,600億ドル弱で、世界最大の小売業者になります。ウォールマートは1996年に中国マーケットに進出して、深圳で中国初の店舗を開きました。今は中国の百を超える都市に4百を超える店舗、20を超える物流センターがあります。

今回ウォールマートのこの動きを見て、今2つの事が注目されています。

1つはウォールマートの中国の業務は今後どうなるのか?
2つはウォールマートが自分のサプライチェーンをどう変えるか?です。

世界最大の小売業者として、この社会への影響力はかなり大きいです。この会社がサプライチェーンを変えると、他の会社のサプライチェーンも変わる可能性が高いです。

勿論、他の会社の独自のサプライチェーン影響を与えないかもしれませんが、1点忘れてはいけないのは、他の小売業者もウォールマートのサプライチェーンを使っています。

ウォールマートの多くの製造業者はウォールマートのモノだけを生産しているワケではありません。自分がウォールマートの物を生産しているという事は、信頼性を証明する事にもなりますので、他の小売業者がそれらの製造業者に注文を出しやすくなります。

アメリカのウォールマートで買物をした事がある方はよく知っていると思いますが、そのスーパーはとても高品質な物を販売しているワケではありません。普通の家庭向けの品物が中心になりますので、品質がそこまで良いとは言えませんが、その規模のスーパーの為に安定した供給を続ける事自体は簡単な事ではありませんので、その製造業者に実力がある事を証明します。

勿論、中国国内向けの同じランクの商品と比べると、品質が良い事が多いです。又、ウォールマートは適当に生産者を選んで、ただ生産を依頼しているのではなく、その企業が自分の規準に合うモノを製造してもらう為にかなりの研修等をやっていきますので、ウォールマートの生産業者の企業の管理から製品品質の管理まである程度実力がある事が分かります。

ですので、もしウォールマートのサプライチェーンが他の所に移ると、他の会社のサプライチェーンも一緒にウォールマートと移る可能性が非常に高いです。

ウォールマートは2012年から徐々に中国で閉店を始めました。2016年から2020年の4年間で合計80店舗を閉店しました。つまり毎年平均20店舗のぺースで閉店してきました。

今年に入って既に10店舗以上閉店しています。ウォールマートの中国での成績も落ち続けていて、2021年度の9ヶ月間ウォールマート中国の売上高は87億ドルで、ウォールマートのグローバル販売の売上の2%位になりますので、かなり少ないです。

ウォールマートは中国の業務を他の会社に売る噂は何回もありましたが、ウォールマートは毎回否定してきました。

では何故、ウォールマートの中国の業務が此処まで大変な事になったかと言うと、以下の幾つかの理由があります。

1つは中国マーケットの変動です。1996年、ウォールマートが中国市場に入った時、この会社は中国の小売業の学習モデルになって、多くの小売業者はウォールマートに行って勉強していました。

又、ウォールマートは毎年40店舗以上、新規開店するスピードで中国で成長してきました。しかし、2011年ウォールマートは1億ドル以上の損を出しました。

2014年からウォールマートの収益の増加は2桁を超えた事はありませんでした。では中国のマーケットの状況がどう変わったかと言うと、オンラインでの団体購入が中国で流行り始めました。


団体購入というのは、買う人が何人か集まったら易くなるという販売の方法です。これはこの数年間で中国で流行ってきた買物の方法になります。

最初はオンラインショップが流行り始めて、実店舗の販売量が減り始めましたが、徐々に人々が安い商品を探す様になって、この様な団体購入するオンラインショップが成長しました。

又、安いだけではなく、物流も早くなりましたので、この様なマーケット状況の変動はウォールマートの様な大きな売り場を持つスーパーに大きな影響を与えました。オンラインショップの普及で、ウォールマートは集客に困る事になります。

実はウォールマートだけではなく、中国の商業施設も同じ様に集客に困る状況に直面しています。勿論、それでも中国のマーケットは大きいので、ウォールマートが中国で利益を得る事が出来ています。

でも、中国で店舗を持つ事と、中国でサプライチェーンを持つことは違う事になりますので、別々に考えないといけません。

もう1つウォールマートが中国でやり辛くなった理由は、政治的な理由です。中国にある日本企業は、よく政治的な理由でやられますので、この理由について皆さんもよく知っていると思います。

ウォールマートが最近中国でかなり批判を受けたのは、今年の5月です。深圳の市場管理局は、消費者からウォールマートで販売している輸入ビールの賞味期限が書き換えられているという通告を受けたとアナウンスをして、その調査に入って、事実であると判断した後に、ウォールマートは謝罪しました。

中国の国営メディアは集中的に必要以上にウォールマートを批判して、そのサプライチェーンの信頼性を疑う宣伝を行いました。この事に対する後の対応方法からこれは中国政府がやったウォールマートに対する事である事が分かります。

中国の外資企業、特にグローバル大企業は、中国政府が彼等に対してダブルスタンダードを使っている事を徐々に理解してきてますので、実は中国政府のそのやり方に対しては不満を持っています。

その代表的な例は、今年の3月にあったウイグルの綿の問題です。その時、H&Mやナイキがターゲットになりまして、中国政府からかなり批判されました。ウイグルの綿の問題で外資企業が中国で人質の様な対応を受けました。

それが典型的な中国国内にある政治的なリスクの代表例です。この様なリスクはリスクマネージメントだけでは、なかなかコントロールする事が出来ない隠れているリスクになりますので、外資系のグローバル大企業はこの様なリスクを嫌います。

ウォールマートが戦略を調整した3つ目の理由はマーケットの将来性です。1996年の活力がある中国と比べて、今の中国経済は下落方向に向けて動いていますので、中国の業務は今後そこまで儲ける事はが出来ないかもしれません。

これは1つの企業が経営判断する時に考えないといけない重要なポイントです。沢山の外資系小売業者は自分の中国の業務を他の会社に売りましたし、アマゾンはそのまま中国から撤退しました。

勿論、中国のローカル業者との競争に負けたという部分もありますが、それらの外資企業は中国で長期的に業務を展開して、利益が得られると考えていない事が分かります。

ウォールマートが戦略を調整した4つ目の理由は中国のサプライチェーンの不安定化です。先程紹介しました政治的な理由で、販売だけではなく、サプライチェーンも不安になります。

それ以外に毎年起きる洪水、今、深刻な問題になっている停電等は、中国共産党の体質によって発生している事になります。

今回の停電問題は勿論そうですし、洪水のかなりの部分は人災である事について、過去の動画でも皆さんに紹介した事があります。

それ以外に中国にサプライチェーンを集中した事によって、今回のパンデミックの様な危機が起きると、世界のサプライチェーンが影響を受ける事になります。

生産コストが高騰しているだけではなく、この様なサプライチェーンが不安になる事が継続すると、やはり今の状況を変えないといけないと考える事になります。

一部のメディアでは、ウォールマートがサプライチェーンを中国からインドに移したと大きく報道していますが、今回の移転は、サプライチェーンの移転ではなく、サプライヤーをサポートする部門の移転になりますので、いきなりサプライチェーンを移転したワケではありません。

サプライチェーンを変える事は1日2日で出来るモノではありません。しかしこれは、日系企業、韓国系企業が中国から撤退している事以外、外資系企業の中のアメリカの企業が中国からサプライチェーンを移す重要なシグナルになります。

ウォールマートのサプライチェーンはこれからインドに移るか、東南アジアに移るかは未だ不明です。個人的には東南アジアに移る可能性が大きいと思います。

でも、そのサプライヤー支援チームを中国からインドに移して、サポートを英語のみにする事から、ウォールマートは中国がサプライチェーンの中心になっているこの状況を変える事に本腰を入れ始めている事が分かります。そうなると、又、これから中国の失業問題が深刻化するかもしれません。

これからもこの様な話をしていきますので、ご興味のある方は、是非、フォロー、コメント、拡散をお願いします。又、このチャンネルを応援して頂ける方は、是非、メンバーシップもご検討下さい。では、又、次回、お会いしましょう。HaranoTimesがお届けしました。



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