「逆噴射、心神喪失」こんな言葉が蘇る◆人の命や安全を託された仕事に就く人は身も心も健康であって欲しい
誰が、なぜやったのか?
Harano Times 2022/05/19
皆さん、こんにちは。今年の3月、中国の東方航空の飛行機が墜落し、乗組員と乗客132人全員が死亡した悲劇が起きました。その飛行機が垂直に地面に落ちた衝撃的な映像は今も皆さんの印象に残っていると思います。
その様な墜落は専門家でさえ今迄経験した事がない墜落の形になりますので、単純な事故だけではなかなか説明出来ないと話をしている専門家も沢山居ました。
その時から東方航空の状況とその乗組員のメンバーの事を知っている人、又は専門家は人的要因を指摘していました。
しかしブラックボックスの分析結果が未だ出ていなかった為、それについて話をしても憶測の部分が大きくなりますので、皆さんに紹介するのを控えていました。
今回書記の調査結果が公開されましたので、今公開されているこの事故が起きた理由の真相に成り得る事を皆さんに紹介します。
機能のウォールストリートジャーナルの報道で、彼らが入手したブラックボックスに対する書記の調査結果に依ると、飛行機は操縦室に居た人の指示通りに動いた様です。
墜落した飛行機はボーイング737型の飛行機で、当時その飛行機は8,900メートルの高さで巡航していましたが、突然急降下し、墜落しました。
事故当時の天気は穏やかでした。ウォールストリートジャーナルが入手した書記の調査結果によると、飛行機のコントロール装置に対する操作が飛行機がほぼ垂直になって飛び込み姿勢になった理由です。
それ以外、彼らが入手した情報に依ると、中国側ではその飛行機に何か機械的なトラブルがある兆候を見つけていない。これはアメリカの現段階での調査結果をサポートする結果である。
又、現在調査を行っているアメリカ側の関係者は、1人のパイロットに注目をしている。それ以外、誰かが操縦室に入り込み、今回の墜落を引き起こした可能性もある。
又、ボーイングとアメリカの航空安全機関はこの件について何か安全面での指導をしていない。つまり機械等に問題が存在しないという事になります。
最後に進行中の調査で何か新しい証拠が出てきて、最初の調査を支持する、又は否定する可能性がある。アメリカ側は中国から全部の情報を入手していない。以上が今公開されている最初の調査結果です。
3月時点で東方航空の担当者は誰かが操縦室に入った可能性は低く、飛行機が墜落する前、緊急連絡が無かったと話をしています。
それ以外、中国は国際航空条約に基いて、この事故の初歩の調査報告書を作成しましたが、報告の要約部分しか公開しませんでした。その要約に依ると、飛行機が墜落する迄、乗組員の通話記録に異常が無かった。
調査機関が最終調査結果を出すまで、1年若しくはもっと長い時間が掛かる可能性があると言っています。
東方航空はルールに基いて情報をボーイングとアメリカの関連機関に出した後、自分の調査結果を公開していません。
もしボーイングの飛行機に何か問題があったら、とっくにその責任をボーイングに投げて、大騒ぎしている筈ですが、中国はかなり沈黙しています。しかも中国は4月から同じ飛行機の運行再開を許可しました。
つまり、彼らも飛行機の問題ではない事を確認しています。彼らの反応から、この墜落事故の責任はボーイングに無い事が分かります。
飛行機の墜落事故が起きる時、飛行機の機体、天気、人、この3つの要素を調査しないといけません。
ここ迄の話を聞いて、このあまりにも異常な墜落事故が起きた理由は人、つまり誰かが飛行機を操縦し、わざと飛行機を墜落させた可能性が高いのが分かります。
では、誰が何故、この墜落事件を起こしたのか?ウォールストリートジャーナルの報道で、今アメリカの調査チームは或るパイロットに注目をしているという話があります。
しかしその報道では、そのパイロットの事を紹介していません。彼らが報道しなくても、その飛行機のパイロットはこの墜落事件が起きた後、ズッと話題の中心になっていますので、彼の事と東方航空で起きた事を皆さんに紹介します。
ズッと注目を受けているパイロットは、その飛行機の副操縦士チョウ氏です。その副操縦士は59歳で、40年の経験を持つベテラン操縦士です。事故が発生した時迄、31,769時間の飛行時間を積み上げました。
彼の様な操縦士は中国全国でもそう多くは居ません。中国の民間航空企業の操縦士の中には空軍から民間企業にいった人が多いですが、彼は空軍かれではなく、その専門で卒業した専門の人材です。
気になって調べてみたら、日本の最長レベルの飛行時間の記録は25,000時間ですので、墜落した飛行機の副操縦士の飛行時間は日本の最長時間よりも約7千時間多いです。
彼をベテランと言っても足りない位で、師匠レベルと言った方が相応しいかもしれません。
アメリカで飛行機をハドソン川に着陸させた有名な機長の飛行時間は2万時間を超えますので、その副操縦士よりも1万時間少ないです。しかし墜落した飛行機の機長ヨウ氏は32歳、副操縦士よりも27歳も若いです。
しかもその若い機長はその師匠操縦士の指導を受けた事がある操縦士です。つまりその機長は副機長の後輩の後輩位です。例えば大企業で事業部長レベルの人が若手の部下になった様な感じです。
私は航空業界で勤務した事が無いので、あくまで自分の調べた結果ですが、航空業界で特に操縦士の場合、経験はとても重要という事が分かりました。
勤務年数が長い、飛行時間が長い人は、上に上がって行ってとても尊敬される存在になります。これに詳しい方は是非コメント欄で情報を共有して頂ければと思います。
当時の飛行機にもう1人の副操縦士が居ました。彼の飛行時間は556時間しかありませんので、ギリギリ師匠操縦士のカバン持ちになれる位です。つまり、師匠操縦士は、自分と比べてほぼ経験がないとも言える若者と同じレベルの副操縦士になっていました。これはかなりオカシイ人員の配置です。
勿論、この師匠操縦士が若者を教育するという目的で副操縦士になってサポートしていた可能性も存在しますが、若者を教育する専門の教員というポジションがあって、給料も副機長の2倍以上です。
今、報道されている情報に依ると、彼は過去、機長を育てる教員になった事があったし、中国の民間航空局の検査員になった事もありました。
彼がその飛行機の副操縦士、副機長になった事は、彼が何かの処分を受けて、降職になった可能性があります。この師匠レベルの操縦士が副機長になっていた事は事故が起きてからズッと注目を受けています。
これも何故、アメリカの調査チームは1人の操縦士について調査をしているのかの理由です。正式な調査結果が出る迄、彼の経歴と航空会社で起きた事等も注目され、様々な情報が公開されています。
彼の様な長い且つ豊富な経験を持つ操縦士は様々な問題に対応する能力があり、会社の各部門とも繋がりがある為、自ら飛行機を操縦するより、管理職になって後輩を指導する立場に立った方が、もっと自分の能力を発揮する事が出来ます。
彼の経験と若い操縦士のエナジーはお互い補うモノで、航空の安全を保証する良い関係を構築する事が出来ます。彼の弟子の話に依ると、彼が2008年737型を操縦する現場に戻った後、ほぼ毎日飛行していたそうです。
それはかなり激務である事が分かります。では、何故、彼は他の航空会社に転職しなかったのかと言うと、彼らが転職すると、航空会社に数百万元、場合によって数千万元の違約金を払わないといけない契約になっている様です。
又、元の会社の推薦状が無いと中国国内の他の会社も雇用しない様です。ですので、会社内で何かあって、転職したいと思っても、なかなか転職出来ない様な仕組みになっています。
つまり彼は師匠レベルの操縦士でありながら、副機長としてほぼ毎日勤務していました。高い給与を貰う経験を持ち乍ら、より低い給与を貰って、激務を継続していました。
では、彼に何が起きたのか?それは彼個人の問題なのか?それとも航空会社内部で何か起きたのか?此処で一緒に東方航空の歴史を見てみましょう。
今回問題が起きた東方航空雲南支社は元々中国雲南航空会社という別会社でした。それは雲南省の主要な航空会社で2001年合併される迄、雲南航空は34,000回安全飛行し、黒字経営を実現して、当時中国国内で利益を上げた航空会社3社の内の1社でした。
雲南省の観光局は発展しており、東南アジアと繋がるラインも多い為、収益が良い航空会社でした。今回墜落した飛行機の副操縦士も、その雲南航空の飛行士でした。
2002年、江沢民の時代に中国の航空業界で大型の合併がありました。東方航空・雲南航空・西北航空が合併し、1社になりました。元々上海の会社だった東方航空は、会社の名前を残して香港で上場しました。
その合併に依って、雲南航空の収益力は東方航空の業績になり、香港で上場した東方航空の株価が上がりました。
東方航空のボードメンバーだった江沢民と曾慶紅の息子はかなり儲かりました。儲かっていた雲南航空はこの合併に不満があった様ですが、無理矢理その合併に同意した様です。
当時の雲南省の共産党書記だったハク氏は江沢民と密接な関係がありましたので、彼が雲南航空を差し出したと言われています。東方航空より儲かる雲南航空は合併され、長年赤字運営だった西北航空も一緒になった為、全体的な収益が減って、飛行士等の収入も減りました。
その後、東方航空社内の関係が悪化する2つの事が起きました。2004年11月、東方航空の内モンゴルから上海に飛んでいた飛行機が墜落し、全員が亡くなりました。
その墜落した飛行機は当時雲南航空が雲南省内と東南アジアのラインに使う為に購入した飛行機でした。その飛行機は気候温暖なエリアで飛行するモノでしたが、東方航空の本社は無理矢理その飛行機を寒い北部で使う事にして、11月の厳しい寒さで事故が起きて墜落しました。
この事件に依って、東方航空と元雲南航空の人の関係に亀裂が生じました。
2008年雲南省の地方税務局は飛行士の所得税税率を上げる事を決めました。当時の税収の仕組みについて話をするとややこしくなりますので、此処で詳しく話をしません。
短く言うと2005年から個人所得税に改革があった後、東方航空の本社では、節税対策をして、雲南支社の事を放置していた様です。それに依って雲南支社の飛行士が払う税金が一気に増えてしまいました。
税金の事以外、飛行環境が悪い、収入が低い、会社上層部の腐敗等の問題が積み上がり、その状況に耐えられなかった操縦士や従業員が2008年3月31日ストライキを起こして18のフライトが飛んだ後、機械や天候の問題を理由に、空港に戻りました。
当時かなり大きな問題になっていた様です。今調べても、かなりの情報が出てきます。当時、空軍から民間航空局に来たトップがかなり荒い手段でストライキに参加した人を処罰した様です。
今、その副操縦士の弟子が一般公開している彼に関する話の中に、ちょうど2008年以降の情報が欠けていますので、彼はそのストライキの事件で処分され、降格されてしまったと考えられます。
降格され、給与が減らされても、高い違約金に制限され、簡単に転職出来ない状況に居たのが分かります。
パンデミックの影響で東方航空は数百億の損失を被ったと主張していますが、雲南支社はパンデミックの影響でも損失を出さなかった様です。まるで合併された当時と同じ様な状況になっていました。
強い政治勢力がサポートしている本社が支社から利益を吸い上げて、会計上損失が出た様にして、実際は利益を分けてしまったのではないかと言われています。
この十数年降格され、激務を継続した師匠副操縦士が、この会社の様子を見て、長年の不満が爆発し、今回の墜落事件を計画したのではないかと思われています。中共が情報を厳しく管理している状況で、その真相はこれからも隠されるでしょう。
これ以外、彼が亡くなる迄、他の債務の問題で困っていた話や、ホテルに遺書を残した話も流れていますが、此処では検証が出来ません。
今回の墜落事件は、その操縦士と関係する可能性が1番高くなってきました。もしこれが本当なら、彼の個人の悲劇はその会社の制度や社会の問題と密接に繋がっており、そして彼の悲劇は他の乗客の悲劇にもなりました。
彼と同じ様に、会社又は社会に不満を持っている飛行士が未だ居るでしょうか?
飛行士の問題以外、パンデミックの影響で、航空会社の収益減少。外国の専門家が中国に行けない。ロックダウンによる物流の問題、又は技術の制限等の問題で、飛行機のメンテナンスもシッカリ出来ない問題が顕著化している様です。
これから中国社会が完全に正常化する迄、中国で航空安全に関わる事件が起きる可能性はいつもより上がっていると予測出来ると思います。
これからもこの様な話をしていきますので、ご興味のある方は、是非、フォロー、コメント、拡散をお願いします。又、このチャンネルを応援して頂ける方は、是非、メンバーシップもご検討下さい。では、又、次回、お会いしましょう。HaranoTimesがお届けしました。
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