監視カメラ国家が恒例の北戴河で車載カメラが怖いと テスラの立入禁止
習近平のブラックリストに入ってしまうイーロン・マスク
Harano Times 2022/06/23
皆さん、こんにちは。ロイターの最近の報道によりますと、テスラの電気自動車は
7月1日から少なくとも2ヶ月北戴河に入る事は禁止されました。
北戴河と言えば中国の政治状況について少しでも知っている方なら
誰でも聞いた事がある名前です。
中共の上層部は毎年の夏頃河北省の北戴河に集まり、
休暇という名目で非オフィシャルな会議を行います。
今、この会議の存在も中共によって正式に認められていません。
毎年の7月・8月辺りに中共の上層部が約1週間位、
公式のイベントに参加しませんので、
その期間は北戴河会議が開催されていると判断されます。
この北戴河会議を初めて聞いた方もいらっしゃると思いますので、
シンプルに説明すると、
これは1954年毛沢東の時代から始まった夏に北戴河で
休暇を取りながら、仕事をする制度です。
この制度は1965年から1983年の間は文革等の影響で中断され、
1984年から再開されました。
そして2003年にこの制度は正式に取り消されました。
しかし、今もこの慣習が残されて、非公開で毎年開催されています。
夏になると現在の中共の上層部と退職した元上層部が北戴河に行って休暇を取ります。
その間、皆さんんがプールで泳いだり、食事をしたりする時に、
自分の政局に関する意見をいう場です。
徐々に、これは退職した中共上層部が現役の上層部に
自分の意見をいう場に変わってきました。
それ以来、人事の事等もトピックになると言われています。
近年、習近平の政策は中国の経済を破壊し、
中国と他の国の関係、特にアメリカとの関係を破壊しています。
それに依って、中共の他の上層部の利益もダメージを受けています。
そして習近平は共産党のルールを壊し、3期目を狙っていますので、
党内からはかなりの不満が出ています。
この状況で、近年北戴河会議はかなり注目されています。
何故なら、元長老がその機会を利用して、習近平に
軌道修正する様に話をして欲しいと期待している人が多いからです。
しかし習近平の今の権力から考えると、
北戴河会議で長老が本当に彼のマインドを変える事が出来るのか、
私は疑問に思っています。
習近平が権力を自分1人に集中してから、
この会議は形だけの物になっている可能性があると考えています。
本題に戻りますと、そろそろ今年の北戴河会議が始まります。
習近平が権力を集中しているとは言え、この会議は彼が再選を狙う前に
乗り越えないとイケナイ1つの山ですので、彼は予断を許しません。
北戴河現地の交通警察がロイターに提供した情報に依ると、
今年の7月から約2ヶ月間テスラが北戴河市に入る事は禁止されている様です。
「これ程やる必要が無い。その可能性がない」と思う方もいらっしゃると思います。
実はこれは初めての事ではありません。
6月8日、習近平は四川省に視察に行きました。
その期間中成都市で交通規制が行われ、車が通る道は指定されていました。
しかし他の自動車は普通に通過出来るのに、テスラだけは通過出来なかった様です。
その日、成都に入る事が出来なかったテスラのオーナーは
仕事に行けないと文句を言っていました。
この事が起きたのは、約2週間前です。
習近平が視察するたけで、テスラの通行を止める位ですので、北戴河会議の期間中、
習近平はそこに泊りますし、他の中共の上層部が沢山居ますので、
テスラを入れないという命令が出るのは当たり前とも言えます。
もっと遡ると、確かに去年位から
テスラは中国の重要な政府機関や軍関係の機関の敷地に入ってはいけない事に
なっています。
では何故習近平は此処までテスラの心配をしているのか?
テスラは中国で90万台以上の車を販売しています。
1台につき8つのカメラが付いています。
運転している時、当然車は外の映像を取り入れる為に
常に撮影をして画像を分析しています。
そして止まっている時も、常に外の状況を確認する機能があります。
中共から見て、これはまるで90万以上のスパイが中国国内で動いている事になります。
中共派テスラが情報収集した後、その情報を米軍に渡してしまう事の心配をしています。
実は中共は数年前からこの心配をしており、
テスラに中国で収集した情報を中国国内に保管する事を命令しました。
2021年から中国で販売されているテスラのデータは
中国国内に保管される事になりました。それでも中共は心配しているのが分かります。
最近の習近平が行く所にテスラを行かせないという動きから、
習近平の護衛部隊はテスラが習近平を目標にする事を心配している事が分かります。
今、習近平の護衛部隊は隙間を残さず仕事をしているかもしれません。
ここで生まれるもう1つの疑問は、習近平は本当にテスラに付いているカメラが怖いのか?中共にある監視カメラの数は6億台近くあります。公安はそれらの監視カメラを自由に使います。
逆に公安はテスラの動きを確認する事が出来るので、テスラのカメラだけが怖いと言うと説得力が弱いと感じる人も居るでしょう。こういう理由もあって、習近平はテスラが怖いのではなく、イーロン・マスクが嫌いだからという見解を持つ人も居ると思います。
当時、イーロン・マスクが中国を訪問した時、李克強は彼と面会して、イーロン・マスクが運転するテスラに乗って、中南海を回った事はニュースになりました。マスクと李克強の関係が良いイメージがある為、習近平はイーロン・マスクが嫌い。だからイーロン・マスクのテスラが嫌いという見解もあります。
監視カメラ説や李克強との関係の説以外、テスラを遠隔操作して武器にする説等もありますが、皆様の意見も是非コメント欄に残して下さい。どちらにせよ、習近平がワザとテスラを避けている事は事実です。
もし、習近平が再選して中国に対するコントロールを強化する事が出来れば、テスラは中国でもっと苛められる可能性があります。
では、ここ迄テスラの心配をしながら、当時中共は何故テスラが上海の工場を設立する事を許可したのか?しかも初の百%外資のメーカーになりました。
その理由は勿論、テスラの技術を狙っているからです。中共は自分の電動自動車産業を成長させる為に、テスラの様な企業を中国に入れて、テスラを真似る事を狙っていました。
マスクは目的性が強い人で、そこまで政治の事を気にしなかったと思うし、中国に盗まれても、テスラを開発するチームはアメリカにありますので、完全に中国に盗まれる事は無いと考えていたでしょう。
盗まれても中国で販売出来れば、その利益をテスラの他の事業に使えると考えていたと思います。中共が今心配しているのは、マスクのテスラだけではありません。
北京の電信関係の専門家チームはSouth China Morningでマスクのスターリンクに関連する記事を発表しました。
それはどういう内容かと言うと、彼らは中国政府は国家安全を守る目的で反衛星の能力を発展させて、ソフトとハード両方の手段を合わせ、スターリンクの衛星を落とす能力を持つべきだと主張しました。
このソフトの手段は何かと言うと、ハッカー等が技術を使ってスターリンクの衛星の動作を干渉する、若しくはコントロールする事です。
ハードの面と言うのは、衛星を撃ち落とすミサイルを使い、必要な時、スターリンクの衛星を撃ち落とす事です。
では何故、中共の専門家はスターリンクの事を此処まで心配しているのかと言うと、今までスターリンクは中共の情報封鎖、ファイアウォールを突破する可能性がある等の話がありましたが、最近スターリンクが再度注目されている理由は、スターリンクはウクライナ戦争で実力を見せたからです。
台湾を狙っている習近平はウクライナ戦争を注視しています。最近、解放軍は又、台湾の事で強気な発言をしていますので、習近平の機嫌を見て動いている中共の専門家は、タイミング良くこの様な記事を出していると考えられます。
中共には衛星を撃ち落とす技術があります。しかし本当に戦争になった場合、スターリンクの数から考えると、数台の衛星を撃ち落とすだけで、全体に与える影響は限定的です。
戦場を宇宙に拡大してしまうと、中共の衛星が逆に狙われる可能性がありますので、自分の得意技を使って、ハッカーでスターリンクのシステムを攻撃する事を優先的に考えるかもしれません。
習近平の様な人が1番怖いのは、自分の権力を失う事です。今迄色んな事をやってきた習近平にとって権力を失ってしまうと、かなり悲惨な運命が待っている可能性があります。
この状況で自分の権力を守る為なら、何でもやるという感じになっています。再選される迄、自分の社会に対するコントロールを強化して中国人の命を奪い、経済を殺している習近平は勿論如何なる隙間も残さず、万全の準備をする筈です。
今、テスラが制限を受けています。これから年末に近づくに連れて、もっと厳しい他の政策が出るかもしれません。又、何かあれば、皆さんに紹介します。
これからもこの様な話をしていきますので、ご興味のある方は、是非、フォロー、コメント、拡散をお願いします。又、このチャンネルを応援して頂ける方は、是非、メンバーシップもご検討下さい。では、又、次回、お会いしましょう。HaranoTimesがお届けしました。
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