虎さんだったら、こんな失態を演じてはいなかった…
はじを晒す舞台になる旅
Harano Times 2022/07/24
皆さん、こんにちは。トランプ大統領の4年間で、中東で奇跡的な平和が実現しました。彼の多くの業績の中で、それはよく忘れられるが、とても重要な事でした。
中東と言えば、長年戦乱に巻き込まれている地域であるというイメージでした。しかしトランプ政権の外交力で中東に奇跡的な平和が訪れ、トランプが勝つと、世界大戦になると騒ぐ人たちも段々減ってきました。
しかしバイデンがホワイトハウスに入った後、その状況が一変しましたので、アメリカ大統領の世界に与える影響力を改めて知る事が出来ました。
先日、バイデンがサウジを訪問しました。これはバイデン政権、アメリカにとって恥の旅でしたし、これからの世界に与える影響も多いです。この事について話すチャンネルが多くないので、今日はそれについてお話をしたいと思います。
少しでも今の状況を知っている思考能力がある人なら、バイデンはサウジに石油をせがむ為に行ったのを知っています。
アメリカのガソリン価格が歴史的に高騰しています。今では想像出来ない事ですが、2019年の6月、アメリカはサウジを超えて、世界最大の石油輸出国になりました。
しかしバイデンがホワイトハウスに入った後、気候問題を理由にアメリカの石油産業を殺しました。つまりバイデン政権は自分の石油産業を殺してから、サウジに行って頭を下げて、石油をもらいに行きました。
又、もしバイデンが誠意を持ってサウジに行って頭を下げれば、何か効果があったかもしれません。しかし出発する前に、彼は今回の訪問は石油の為ではないと主張しました。
それで、アメリカに戻った後、「我々は世界の需要を満たすのに、十分な供給を確保する必要について意見が一致している。今後、数ヶ月で起きる事を楽しみにしている」と言いました。結局石油の話になっていました。
そしてバイデンがサウジを訪問した時、予想通りの大失態でした。大統領選挙の時、バイデンはサウジをパーリア国家だと言いました。パーリア国家とは、国際社会から疎外されている国です。
パーリアという単語の語源はインドのカースト制度の最下級の身分パライアルですんで、パーリア国家を最下級の国と理解する人も居ます。つまり、バイデンは大統領選挙の時からズッとサウジを最下級の国と言ってきました。
何故なら、サウジの記者カショギが殺害されたからです。バイデンは選挙で、サウジを最下級の国だと認定し、カショギの事件を公開すると言いました。
2018年、トルコにあるサウジアラビア総領事館内でサウジの記者ジャマル・カショギが殺害された事件は当時のビッグニュースになり、沢山報道されましたので、皆さんも未だ覚えていると思います。
その殺害事件は確かに起きた事件です。その事はかなり複雑で、トランプ政権を批判する目的もあり、主流メディアの報道も限定的でした。ここでその話について簡単に紹介します。
彼はワシントンポストの記者でもあった為、事件を公表し、対応すべきだと主流メディアで報道されてきました。勿論、これは正しいです。報道する記者を殺害する事は許される事ではありません。
しかし彼は普通の記者ではありませんでした。彼はサウジの名門生まれで、彼の家族はサウジの初代国王と親密な関係がありました。彼のお爺さんは国王の専用医師でしたので、かなり信頼されていたのが分かります。
そのポジションに居る為、王室の多くの秘密を知っていました。そしてカショギ氏はビンラディンと密接な関係がある事も公開されています。
サルマンが皇太子になった後、益々大きくなって国の負担になっている王室を変える為に、王室の一部のメンバーの特権を失くす改革を行いました。勿論、これは皇太子の言い分です。
本当にそうかもしれませんが、国王の地位が絡んでいますので、その裏に相当激しい権力闘争がある事も想像出来ます。
そして王室の秘密を知っているカショギは、抑圧された王室の他のメンバーが外部に情報を公開するチャンネルになりました。
彼らが外に出した皇太子にとって不利な情報が、本当か嘘か、私には検証がつきません。どちらにしろ、彼は皇太子にとって不利な情報を流す重要なチャンネルになりました。
そして彼は皇太子に目を付けられて、最終的にトルコにあるサウジの総領事館で殺害されました。
この様な少し報道と違う話を聞くと、記者が殺害されたという事以外に、その事はサウジでの権力闘争の一部であると見る事も出来ます。但し、そのサウジの権力闘争が外国であるトルコまで蔓延してしまいました。
勿論、此処では人殺しを支持しているワケではありません。但し、メディアで大きく報道されている事の裏に、こういう事情がある事を皆さんに紹介しました。
又、この問題は中東でも大きな影響力があるトルコで起きましたので、下手すると、中東で大きな問題を引き起こす可能性もありました。当時、トランプ政権はこの事をメディアの報道で公開して、政府としては意思表明しないという対策をとりました。トルコともサウジとも関係を維持しました。
トランプ政権が政府として、この問題を大ごとにしなかったので、自分がやってしまった事を知っていた皇太子はトランプ政権に少し感謝の念もありました。
そしてトランプ政権のこの対応は、その後の中東の平和政策にも繋がりました。カショギは左翼メディアワシントンポストの名義上の記者ですので、左翼メディアはその事を利用して、全力でトランプ大統領を批判しました。
バイデンもその流れを利用して、選挙の時「その事件を公開する」と言いました。バイデンがホワイトハウスに入った後、確かにこの事件は公開されました。しかし中東で最も影響力が大きいサウジの王室と良い関係を失くしてしまいました。
又、既にメディアでかなり報道された事件をアメリカ政府がもう1回公開しても、何も出来ません。犯人を逮捕しに行けないし、サウジを制裁する事も出来ません。
バイデンはアメリカの石油産業を殺した後、又、重要な石油生産国との関係を壊してしまいました。これは完全に自分の道を塞ぐやり方です。
サウジはドル石油の体制が出来た後、アメリカの重要な友達でもあった為、バイデン政権が少しでも良い対応をすれば、此処まで関係が悪化する事はありませんでした。
サウジを訪問する前、イスラエルでバイデンは又、その記者の話をしましたので、これからバイデンと会う皇太子は勿論怒ります。バイデンがサウジに着いた後、空港に迎えに行ったのは、国王でも皇太子でもなく、他の王室のメンバーでした。
それはトランプ大統領が訪問した時のレベルと大きく違います。そして皇太子はスリッパを履いて、バイデンと会いました。皇太子はバイデンを見下ろしているので、スリッパを履いて彼と会ったと報道するメディアもありますが、正直、サウジの文化の事に詳しくないので、よく分かりません。
でも、過去のサウジの王室とアメリカの大統領が会談した時の写真を色々見てみたら、確かにスリッパを履く人は居ませんでした。
そしてバイデンが訪問を終えた後、近いうちの変化が楽しみと言いました。しかしサウジのメディア「ザ・ナショナル」の報道に依ると、皇太子はその会議で、サウジは既に毎日1千3百万バレル迄増産する事を決めたので、その前サウジには増産する余地が無いと言った様です。
ではサウジはいつ、その増産をする話をしたのかと言うと、今年の5月、サウジは「2026年迄、毎日1千万バレルから1千3百万バレル迄増産する」とアナウンスをしました。つまり、今回皇太子は2026年迄増産すると言った事になります。
これは明らかにバイデンを馬鹿にした事です。バイデンがホワイトハウスに居る時ではなく、次の大統領がホワイトハウスに入った後、増産すると言っている事になります。
そして皇太子は「主要エネルギーを排除し、現実性の無い環境政策は、将来の数年間で今迄にない深刻なインフレ、高いエネルギー価格、深刻な失業問題と、社会の安全問題を引き起こす」と言った様です。
皇太子のその話から、彼はバイデン政権の政策にかなり反対している事が分かります。又、彼の話は確かに正しいです。
バイデン政権とサウジの関係が悪化した事は、その2つの国だけに影響を与えるワケではありません。これは今の大きな国際問題になっているウクライナ戦争や台湾問題にも大きな影響を与えます。
当時、ソ連が強かった理由の1つはソ連の石油産業でした。しかし、サウジが石油を増産した後、石油価格が下落し、ソ連の収入が減って、その事はソ連の崩壊にも繋がりました。
この事から、サウジとロシアはある種のライバルである事が分かります。しかしバイデン政権の愚かな外交政策のせいで、サウジとロシアの関係が良くなりました。
バイデンが訪問する前に、サウジの官僚は「サウジとロシアの関係はいつよりも親密になっている。ロシアとの交流を止める計画も無いし、石油を増産して、アメリカを助ける計画も無い」と発言をしました。
サウジが増産しなければ、石油価格は下がりません。高い石油価格は、ロシアの戦争資金になります。これだけで、ロシアはサウジと良好な関係を維持していきます。
ウォールストリートジャーナルは「バイデンがサウジを訪問した時は、サウジがロシアに倒れるタイミングである。アメリカとサウジの間に存在する『石油で安全を確保する関係』を破壊する」とコメントをしました。
又、中共はあらゆる手段を使って中東各国との関係を維持しています。サウジも同じく、中共のウイグルでの政策を支持している国の1つです。
では、中共が台湾攻撃を決めた場合、どうなるのか?国際社会が中共を制裁しようとした時、アメリカと関係が悪化しているロシアとサウジが中国へ石油の輸出を止めない可能性が十分あります。
今回、サウジはアメリカに協力したくないというメッセージを出しましたので、これは逆に、中共が台湾を攻撃する事を決める判断材料の1つになるかもしれません。
バイデンの中東訪問は、バイデン政権の杜撰な外交政策をアピールする舞台になり、国際社会で大失態しました。アメリカの大統領が世界に与える影響を改めて知った人も少なくないでしょう。
この事が今後どう進むのか、又、何かあれば、皆さんに紹介します。
これからもこの様な話をしていきますので、ご興味のある方は、是非、フォロー、コメント、拡散をお願いします。又、このチャンネルを応援して頂ける方は、是非、メンバーシップもご検討下さい。では、又、次回、お会いしましょう。HaranoTimesがお届けしました。
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