常識では推測し難いプー○ンの頭の中

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失敗したプーチンが次のステージへ

Harano Times 2022/09/23


皆さん、こんにちは。昨日起きて見た1番大きいニュースはプーチンが部分的動員を発表した事です。時間の関係上、昨日は動画を作成する事が出来なかったので、今日、追加でお話をします。

ウクライナ戦争が始まって半年以上経ったタイミングで彼の発表で、この戦争が次のステージに入りました。これは何を意味するのか?彼の背後に中共が居るのか?等の事について、今回の動画でお話をします。

皆さんも既に、プーチンがロシアで部分的動員を始めた事を確認していると思いますので、その詳細については、ここでは割愛します。

そのポイントを纏めると、先ずはウクライナ東部にある4つの州で、緊急国民投票を行う事です。その目的は明らかで、それらのエリアをロシアに合併させる事です。

もう1つは軍事経験のある30万人の予備役を招集する、又は、18歳から65歳の男性を出国禁止し、いつでも招集出来る様にする事です。これは第二次世界大戦後、ロシアが初めて動員令を発表した事になります。

もう1つは彼は「NATOはロシアに核兵器を使うと脅している。ロシアにも核兵器があるし、NATOの物より先進である」と言って、核兵器を使う事を暗示しました。

これらのポイントは合わせ技です。先ずはウクライナ東部で緊急の国民投票を行って、それらのエリアをロシアの国土にします。勿論戦争時にロシアが占領しているエリアで国民投票を行うと、公平な結果が出るワケがありません。

しかも多くの人がそのエリアから離れているし、残っている人の大半は親ロシア派の可能性が高いので、ウクライナも他の多くの国も、その国民投票の結果を認めない筈です。

プーチンの目的は、それらの州がロシアの領土であると主張出来る様にする事です。そうすればウクライナが反撃して東部の州を取り戻そうとすると、ウクライナがロシア本土を攻撃したという前提で対応します。

今迄の反ナチス化の為の限定的な軍事活動という言い訳を捨てて、本土を守る為の、反侵略作戦であるという理由を作れます。つまり今迄侵略されていたウクライナが侵略者になり、ロシアが侵略された国になります。

国が侵略されると、新しい兵士を招集する時も自分の母国を守る為の戦争であるという理由を使う事が出来ます。又、最近のウクライナの反撃によって、ロシアはかなり損失を被っていますので、ロシアには核兵器がある。ウクライナには核兵器が無い。だからこれからも勝てるというメッセージを出して、自分の兵士のやる気を上げて、ウクライナとウクライナを支持しているNATOを脅かす事が出来ます。これらは一連の作戦です。

この前のロシアと中国の関係に関する動画の中で、プーチンは未だ戦争の動員をしていない。彼がしたくないのではなく、出来ないからやっていない可能性が大きいという話をしました。

何故出来ない可能性が大きいと判断したのかと言うと、その根拠は、もしプーチンが戦争動員をすると、今迄彼が主張してきた限定的な特別軍事作戦が失敗した事を認めた事になるからです。

特別軍事作戦で問題を解決出来れば動員する必要がない。動員しないといけないという事は、特別軍事作戦が成功しなかった事になる。このポイントは分かり易いと思います。プーチンが失敗した事を認めると、政治面で大きな圧力を受けます。

もう1つ、彼が動員しない理由は、ロシアで戦争動員をすると、ロシアの国民が直接戦争に巻き込まれる事になり、ロシアの元々大変だった経済が更に打撃を受けるからです。

今迄、ロシア国内で反戦の勢力が存在しながら、未だ比較的安定している大きな理由は、ロシアの一般国民が直接戦争に巻き込まれていないからです。

経済が戦争動員によって色々制限を受けて、自分又は家族がいつか突然戦場に行かないといけない状況になると、戦争に反対する人が増える筈です。

この情報が出た後、多くのロシア人が飛行機で他の国に逃げた事や、反戦デモが起きて、警察と衝突が起きている事はそれの証拠でもあります。これからも、もっと増えていく事でしょう。

又、ウクライナと違うのは、ロシア人が戦争に巻き込まれた後、他の国で、しかも今迄「兄弟」と言われてきたウクライナで戦争をしないといけない事です。ロシアの多くの兵士にとって、それは侵略戦争になります。今迄、ロシア軍兵士の士気が低い事の1つの理由もこれです。逆にウクライナは自衛戦争ですので、直ぐに戦争動員状態に入れます。

今回、プーチンは部分的動員とは言え、動員をしたので、今迄の特別軍事作戦が失敗した事を認めたとみられます。

部分的動員と言うのは、どうしても言葉遊びに聞こえます。何をもって部部的と言うのか決める線引きが曖昧なので、これからもこの言い方で動員し続ける筈です。個人的に私はこれを「全国動員同然」と勝手に考えています。

この様な他の国を侵略する戦争の為に、全国動員をする事は簡単な事ではありません。第2次世界大戦の時、ヒトラーが全国動員をしたのは、1943年、戦争が終わる2年前です。彼は国内の安定した状況を維持しながら戦争したので、問題が無かったです。

しかし、全国動員をすると、国内外から同時に圧力を受けますので、いつか限界が来ます。今迄動員を避けてきてプーチンが動員をした後の圧力を受けて、そのリスクを負いますので、或る種の「賭け」に出たとも言えます。この状況でプーチンが何処まで耐えられるかも重要なポイントです。

この前の動画で、習近平がプーチンを完全に捨てたと判断するのは少し早いという事を言いました。習近平とプーチンが面会したタイミングとプーチンが重要な判断をするタイミングを見てみましょう。

冬季オリンピックの時、プーチンと習近平の二人が会った後、プーチンは特別軍事活動という名目で、ウクライナ侵攻を始めました。

そして今回、プーチンと習近平が会った後、プーチンは部分的動員という名目で戦争を拡大する事を計画しています。

その間には何か関係性があるのか?タイミングから考えると、その可能性はあります。今回の会議の結果はあまり良くないから、プーチンがキレて戦争を拡大する事を決めたという見解も有りますので、これについて、これからの時間の推移で又、分かってくると思います。

ウクライナ戦争で、ロシアはかなり損失を被っています。ウクライナと違って、ロシアには外部からの強い武器の支援がありません。今回いきなり30万人を増やした後、彼らが素手で戦場に出るワケがありません。

人を招集する事が出来ると言っても、使う武器は直ぐに十分に作れる筈がありません。ロシア国内の生産だけで、直ぐにその穴を埋める事が出来ないので、中共が欧米の制裁を避けながら、部品等をロシアに提供する必要があります。

この前の会議で、彼らはその事について話し合ったのか?その可能性は否定出来ません。習近平がこれ以上手を出したくないと考えても、プーチンが軍隊を増やすと考えれば、中共に助けてもらうしかありません。

ロシアを支持出来そうな国の中で、その生産力があるのは中国だけです。これは誰でもわかる事ですので、中国が更に厳しく監視される様になり、支援するなら隠せなくなります。もっと気をつけながら支援するのか、それともエイヤーでマスクを外して飛び込むのかは分かりません。

ウクライナが8月、9月辺りから、反撃で成果を上げている理由の1つは、約半年間の後の訓練を受けたウクライナ軍が戦場に投入され、欧米から支援された武器も徐々に届いて、その支援のスキームが出来上がっているからです。

ロシアが今兵士を増やすと、当時のウクライナと同じ状況に直面します。経験がある人を集めるとは言え、ある程度訓練しないと、今の時代の武器を使いこなせないので、戦場に出ても、消耗品同然になってしまいます。

つまりロシアが今人を増やしても、実際にその効果が出るのは数ヶ月後です。今のウクライナの状況と併せて考えれば、これからの数ヶ月間ウクライナの軍隊が優勢になる可能性が高いでしょう。

もし本当にその4つの州をロシアの本土だと認定して、その後一般武器で対応出来なくなってきたら、プーチンが核兵器を本気で使う可能性が少し上がるとも言えるでしょう。

核兵器が開発された時から、それがいつか使われてしまう事のリスクはズッと存在します。後はプーチンが核兵器を使うかどうかだけです。プーチンにはかなりクレイジーな部分がありますが、愚かではありません。

核兵器を使うと自分も死んでしまう事をよく知っている筈です。又、彼が命令を出しても、部下がその結果を知りながら、完全にその通りに動くのかも1つのポイントです。プーチンがもっと追い込まれた後、どう行動するのかは誰も分かりません。

第2次世界大戦が終わった後、世界が再度大きな戦争、しかも核戦争に巻き込まれる可能性が出てきます。この事がこれからどう進むのか、引き続き観察して皆さんに紹介していきます。

これからもこの様な話をしていきますので、ご興味のある方は、是非、フォロー、コメント、拡散をお願いします。又、このチャンネルを応援して頂ける方は、是非、メンバーシップもご検討下さい。では、又、次回、お会いしましょう。HaranoTimesがお届けしました。

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