ワールドカップは見果てぬ夢◆体制維持の為、スポーツでも人が集まるのを避ける国

11232022-チャイサカ.jpg

今回の写真は【高校生以下の実力】中国のサッカー事情。なぜ弱いか?をゆっくり解説。クラブはアジアNO1でも代表は弱小チームな理由。から拝借しております。

中国がワールドカップにいけない理由は〇〇が怖いから!
メッシが中国で生まれたなら、スーパースターになれたのか?
日本と同じタイミングでプロリーグを始めた中国のサッカーはなぜ弱いのか?

Harano Times 2022/11/23


皆さん、こんにちは。2022年のカタールワールドカップが始まりました。毎回ワールドカップの気になる試合と最後の決勝しか見ない私でも、ワールドカップ期間になると周りの影響もあってサッカーに対する気持ちが少し高揚してしまいます。

今回、初中東開戦のワールドカップでもある為、いつもと違う意味で今回のイベントが注目されています。

このチャンネルでは中国・アメリカの政治経済等について話をしていますので、この様なスポーツの話とは無縁ですが、このタイミングで中国のサッカーが弱いという現象を政治の視点で皆さんに紹介してみたいと思います。

長年中国の事に関心があると、自然と中国のサッカー事情も少し視野に入ってきます。

毎回ワールドカップが始まる度に中国で連続徹夜して試合のライブを見て、サッカー・ファンが入院する、死亡するニュースが流れます。その様なニュースが毎回流れる事から、中国人がかなりサッカーに関心があるのが分かります。

でもワールドカップでは中国のチームを観ません。前回、中国のチームがワールドカップで成績を収めたのは2001年アジアでの予選を突破した時です。

同じ2001年のほぼ同じタイミングで中国がWTOに入ったので、その時、中国のメディアでは、その2つの事を並べて大きく報道しました。

しかし、そこまでサッカーが好きなのに、14億の人口を持つ国で、11人のチームを作れないと、中国人自身も疑問に思っています。

今年の年始頃、中国はベトナムに負けて、今回のワールドカップに参加出来なくなりました。当時のランキングで言うと、中国のランキングはベトナムより上でしたので、中国国内で男子サッカーを批判するブームが起きました。

中国の男子サッカーチームは、かなり珍しく誰でも批判して良い存在になっていますので、普段から抑えられている何かを批判したい気持ちは、毎回男子サッカーチームが負けるタイミングで爆発し易いです。

では何故、中国のサッカーはワールドカップに行けないのか?今日は普段他の所であんまり議論されていない中国の政治がサッカーに与えた影響について話をします。

その理由は中国の他の団体スポーツにも通用するポイントがあります。

実は日本、アメリカ、中国はほぼ同じタイミングでプロのサッカーリーグを始めました。中国とアメリカは1994年、日本は1993年から始まっています。この3つの国の今の成績を言うと、日本サッカーはアジアのトップレベルになっています。アメリカのサッカーは世界のランキングではそこ迄高いとは言えませんが、1994年以来、毎回ワールドカップに出ています。しかし中国は今の状況です。

では3つの国の条件はどうだったかと言うと、日本の人口はアメリカ・中国より少ないので、単純に考えると、サッカー人口はそれなりに少ない筈です。しかも日本には元々野球のプロリーグがあるので、サッカープロリーグは遅く始まったリーグになります。

そしてアメリカの場合、1994年の時点でアメリカの野球、アメリカンフットボール、バスケットボール、アイスホッケーの4大リーグは既に成熟して、アメリカのスポーツマーケットをシッカリ占めていましたので、サッカーの様な大きなスポーツ人口を必要とするスポーツが発展する空間はほぼありませんでした。

しかしアメリカは1994年のアメリカで行われたワールドカップを機にアメリカでサッカーの注目度を上げて、その流れを利用して、最初のサッカーリーグを始めました。

しかし中国には大きな人口があり、サッカーのファンも多く、国内で他のスポーツリーグの邪魔も無いのに、今の状況になってしまっている事には何かの理由があります。

習近平が中国のトップになった後、中国のサッカーはこれから強くなると思われていました。何故なら習近平はサッカーファンで、彼が重視する事は、全国が重視する事になるからです。

2015年中国の女性副総理がアメリカを訪問した時、中国にサッカー改革発展チームが存在する事、彼女がそのチームのトップになっている事について話をしました。

そして彼女は習近平がサッカーを売牛する事についても話をしました。言い換えると、そのチームを作ったのは習近平です。でも習近平がトップになって十年経ちましたが、中国のサッカーは成長していません。

習近平がいつも言う「力を合わせて大きな事をやる」という社会主義の優位性は中国のサッカーを救える事が出来ませんでした。

実はサッカーだけではなく、中国はスポーツ大国であるとは言え、二人以上の団体スポーツでは、そこまで優位性がありません。

80年代中国の女子バレーが強かったが、当時と比べると今は弱くなっています。因みに、此処では全体の話を言っていますので、個別の時の個別の試合等は違うかもしれません。

団体スポーツが発展する為には、その国の社会全体の支えが必要です。例えば長友さんや香川さんの様な有名なスポーツ選手は特別な訓練を受けて、そうなったのではなく、日本に居る無数のサッカーに情熱がある子供たちの支えで生まれた選手です。

この様な環境が無いと、中国共産党の主導があっても、その様な選手が生まれる筈がありません。

国がお金をかけて、全国範囲で子供を選んで、彼らを育てれば、短時間で最高のチームを作れるワケではありません。

基本、その国の代表はその国のプロリーグで活躍している選手で敵があります。そしてプロリーグは、その国に存在する学校やコミュニティのサッカークラブがベースになっています。

つまり、ある程度のサッカー人口があって、そこから自然と将来のスターになる可能性がある子供たちが成長して、将来、プロリーグに入っていきます。勿論、彼らが将来プロの選手になれば、すごい収入が入ってきます。

でも彼らが最初にサッカーをやり始めたのは、将来お金持ちになる為ではなく、そのスポーツが好きだからという単純な情熱や、他の人から認められた時の満足感等がモチベーションになったからです。

今この話を聞いている多くの方が、子供の時、もし何かスポーツをやった経験があれば、それが分かると思います。

又、人数が多い団体スポーツであればある程、その快感も強いです。その理由は簡単で、団体スポーツを見に来る人が多いので、自然と注目度が上がるからです。

仮に或る学校で、卓球チームとサッカーチームがあって、試合がある時、サッカーチームの試合を見る人が必ず多いです。何故なら、人数が多いスポーツを観に、より多くの家族が集まるからです。

先程、アメリカと日本のサッカーリーグが成長した話をしました。この様な国ではスポーツがかなり普及している為、多くのプロ選手が退役した後、他のクラブや学校等で監督をやる事が多いです。

そして彼らがクラブや学校の監督から退役した後、更に下がって、草の根チームを指導する事も多いです。

そこ迄来たら、お金ではなく、そのスポーツに対する情熱がモチベーションになっています。その様な監督には自分なりの人脈があり、その気になれば、自分が指導しているチームを他のチームと試合をさせたりする事も出来ます。これはサッカーだけではなく、他の団体スポーツでも通用します。

中国の青少年スポーツは、選ばれた子供を訓練する事がメインです。

欧米や日本の場合、青少年スポーツは社会で自発的に成長し、発展したモノになります。勿論、欧米や日本の場合、多くの親は子供の健康や趣味等を目的にしており、最初からプロの道を進もうと考えているワケではありません。

この様な社会での自発的な組織があって、政府の関与や制限がなければ、自然とプロリーグにならなくても、ビジネスの仕組みを利用して、青少年スポーツの中でも成長するクラブや組織が生まれます。

此処まで色々話をしましたので、既に気付いている方も多いと思います。団体スポーツ、大衆スポーツの本質は、民間結社の実践です。コミュニティで自発的に集まって、チームを作って訓練する事。

各チームを集めて、試合を計画して、その試合に出来るだけ多くの人を集める為に宣伝する事等を完遂する為に多くの人が一緒になって、組織的にやらないといけません。これは或る種の民間結社の実践です。

ただ、それが当たり前になっている国では実感していないだけです。これは民間結社ですが、政治目的の結社ではありません。結社と言うと、政治目的というイメージが強いです。しかし実は結社というのはかなり広範囲で使われている概念です。調べてみれば分かります。

でも、中国の場合は違います。中共から見て、人が集まるだけで政治です。人が集まる事は絶対政治的な事に繋がるというワケではありませんが、絶対繋がらないという保証もありません。

例えば、同じ学校のサッカーチームの親たち、同じ青少年クラブのメンバーの親たちは、スポーツが理由で繋がりますが、そこで交流している間、何かが起きる可能性があります。

例えば試合を観る為に集まった親たちが、一緒に話をしている間、学校に対する不満や、そのエリアにある不動産の建設が遅れている事に対する不満等が出てきて、試合が終わった後、一緒に何かをやる可能性があります。それは立派な政治活動です。

だから中国では、群衆の自発的な集団活動は政府が出来るだけ防がないといけない事である為、中国には大衆スポーツ、団体スポーツが自発的に発展する環境がありません。

この様なスポーツの発展は政府の専門部署が指揮しないといけません。中国の各都市に存在するスポーツ関連部門は、民間が自発的にスポーツをやる事を防ぎながら、中国のスポーツを強化する事を目標にしています。

中国のスポーツ選手は子供の頃から選ばれている事を皆さんもよく知っていると思います。中共は強いとは言え、勢力に限界がありますので、広範囲で人を選ぶ事が出来ません。

自分たちの決まったルールで将来可能性がある子供を選んで育てます。政府の視点から見ると、それはとても効率的ですが、スポーツ、特に大衆スポーツ、団体スポーツが発展する条件にはありません。

だから個人技のスポーツ、例えば卓球で中国のチームは最強です。そして自発的にそこ迄人が集まらないマニアなスポーツでは、中国が専門の人を育てるので強い選手が生まれ易いです。

中国の男子団体スポーツがより、女子団体スポーツが強いのも、そもそも何処の国でも女子のスポーツ選手は男子より少ないので、その場合、中国が専門的に訓練した女子選手が比較的強くなるからです。

人間のスポーツの才能は必ずしも子供の時から輝くワケではありません。十歳を超えてからスポーツをやり始めて目覚める人も居れば、途中で、今迄やってきたスポーツから他のスポーツに変わって、才能が目覚める人も居ます。

彼らには、最初から選ばれる機会ではなく、常にスポーツに接する事が出来る、そしてプロを目指す可能性がある環境に居る事が最も重要です。

サッカーのスーパースター メッシが、もし中国に生まれたら、百%スターには成れません。何故なら、彼の身長は169cmだからです。仮に彼は子供の時に選ばれたとしても、青少年になって、彼の身長が伸びていない事が理由で、淘汰されてしまいます。

そして彼らはスポーツだけをやって学業を捨てる為、途中で淘汰されるメッシは学校システムで上に上がる事が出来ず、辛うじて義務教育を終えた後、自分で何かビジネスをやるしかありません。運が良ければ、その領域で成長するかもしれません。

この様な環境で中国の大衆スポーツが成長する事は難しいです。勿論、今回は中共の政治体制が大衆スポーツに与える影響という1つのポイントに絞って話をしています。

それ以外、中国のサッカーリーグの腐敗も1つの大きな問題です。そして国際社会で注目されるスポーツで、少数民族を使わない事もあります。例えば中国の大学生サッカーリーグでウイグルのチームが最も強いですが、彼らの様な人が国のチームに選ばれる事はありません。

中国国内リーグで活躍する数人が居ますが、国の代表になる人は居ません。同じ国の同じ国民で平等であると言っているのは表の事です。彼らが国際試合に出て、人権問題で報道の中心になってしまう事を避けているのでしょう。

これからもこの様な話をしていきますので、ご興味のある方は、是非、フォロー、コメント、拡散をお願いします。又、このチャンネルを応援して頂ける方は、是非、メンバーシップもご検討下さい。では、又、次回、お会いしましょう。HaranoTimesがお届けしました。

ナザレンコ・アンドリーさんのTwitterへのリンク




政治ランキング

ニュース全般ランキング

全般ランキング


この記事へのコメント